地下鉄心斎橋から北に歩いたところに、エキストリームな煮干しラーメンを出す名店がある。
「鶏soba 座銀 にぼし店」だ。

- ジャンル:ラーメン
- 住所: 大阪市中央区南船場3-9-6
- このお店を含むブログを見る |
- (写真提供:すまし)
をぐるなびで見る |
店名がおかしい。
元々濃厚な鶏白湯スープを出していたお店の2号店。濃厚スープに限界まで煮干しを突っ込んじゃった結果、スープが煮干しの流動食になっている。エクストリームな煮干しラーメン屋だ。
ここはなんといっても「煮干吟醸nigori」これが凄くニボニボしくて美味しい。普通の人がブレーキをかけてしまうところを、あえて振り切ったような煮干し味に設定されてる。煮干しが80gも入ってるらしい。マジで。
3行でまとめると
煮干しが
たくさん
入ってる
以上だ。僕はこういう頭の悪そうな文章を書きそうになるたびにここでDHAを補給している。
店頭の券売機で食券を選ぶシステム。
カウンター席のみでお昼どきはよく混んでいる。順番待ちの方のための椅子も幾つかあるので、それほどストレスは感じないと思う。
店内はエプロンや頭巾をきちんと身に付けた清潔感のある男の店員さんが数人、威圧感もなく愛想よく働いている。物腰が低くて細やかな配慮がたくさん効いている。紙エプロン、荷物棚など。
少し待ってラーメンが運ばれてくる。
豚骨出汁のスープに80gの煮干し出汁がどっぷりと入った灰褐色で暴力的なスープ、麺が絡む平打ち麺、鶏と豚の二種類の低温調理チャーシュー。上に乗ったうねうねしたものはごぼうのかき揚げである。
そして季節の添え物。僕の時はいくらだった。
まず散々述べたように、このスープの魅力はドロドロの煮干しを口から思い切り吸い込むことになる。
ドロドロでザラザラで魚臭く、苦味もある。それらが全部をぶっ壊す寸前のところでパンチを止めて、旨みだけをこちらにさらけ出しているようなスープだ。灰色で鱗の反射がちらちらとうかがえる。
口に含むとにぼしと豚の旨味が濁流のように舌になだれ込んでくる。猛烈に喉が乾く。しかし求める手が止まらない。こってりとしたスープに砂場の砂利のような煮干の粉末が隠れもせずに混ざっている。そこを平打ち麺で駆け抜ける。口中が煮干臭くなっていくのがわかる。血中をDHAがめぐる様が眼に見える、今めっちゃ俺の頭が活性化している。その実感があるくらい美味い。煮干が。
麺もこのスープによく絡む。あんまり絡みすぎるもんだから容赦なくスープが減っていく。
ラーメンを食べ終わってニンニク臭い生き物になる店は多々あれど、煮干し臭すぎて不安になる店はここくらいじゃないだろうか。
そんなエクストリームに振り切ったラーメンとは違い、とても店員さんの接客は親切だ。お客さんを待たせるときの言葉も、メニューのサービスの説明も丁寧だし、扉までちゃんと送ってくれる。
申し訳なくて尻込みしちゃうけれど、でも気持ちよく食べに行くことができる。
思い出してるとついついそろそろまた行きたくなっちゃう店だ。
最近記事を書けない。DHAを口実に、また行こうかなあ

- ジャンル:ラーメン
- 住所: 大阪市中央区南船場3-9-6
- このお店を含むブログを見る |
- (写真提供:すまし)
をぐるなびで見る |