なんて、他愛もない世間話にもならないくらいのどうでもいい話だが、
それでも、毎年7月7日、全国一斉七夕デーになると色々と思い出すこともある。
涼宮ハルヒの憂鬱のことだ。
涼宮ハルヒの憂鬱という作品において、7月7日は大切な意味を持った日付になっている。
「ただの人間には興味ありません!」
高校の入学式で豪語し、大暴れを始める涼宮ハルヒと、それに巻き込まれていく主人公のキョンが、初めて出会った日が劇中における「3年前の七夕」である。
もっとも、織姫と彦星とは違い、3年前の七夕の出会いで彼らはお互いを認識していなかったために、
高校生の彼らは何も知らずに、大暴れを続けることになるのだが…
僕はオタクではないので、ラノベやアニメを見まくるほうではない。
それでも、涼宮ハルヒの憂鬱は世代ということもあり、ラノベは全巻持っているし、アニメだって何度も見たものである。
もちろん、エンドレスエイトも毎週欠かさず騙されたクチだ。
オタクではない僕でも、ガッツリとハルヒにハマってしまった理由は、何と言っても原作の谷川流氏の文章力にあらと思う。
あの長ったらしくて嫌味を多分に含んだ村上春樹的なラノベ文体が僕は大好きだった。
いわゆる萌え要素的なものが少ないのも嬉しい。
もし原作を読んだことがない人がいれば、1巻だけでも読んでみてほしい。
この一巻で解決する学園SFとして、十分に面白いと思う。

涼宮ハルヒの憂鬱<「涼宮ハルヒ」シリーズ> (角川スニーカー文庫)
- 作者: 谷川流
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2012/09/01
- メディア: Kindle版
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さて、この涼宮ハルヒ、
アニメ化が2006年でなんと今年で10年経つらしい。
公式サイトによれば、劇伴CDをようやく発売し、キャスト登壇イベントを含めた一気見劇場上映もやるとのこと。
正直に言って、今更な話だ。
あれから10年経ってしまったと僕たちに印象づけるために企画されたようにすら感じた。
イベントでは主人公であるキョン役の杉田智和、涼宮ハルヒ役の平野綾は参加しないし、
原作、谷川流サイドの発表だって特にない。
こうして語っている僕だって、今の若い子からみたら、10年前にスレイヤーズを語っていたおじさんと同じように映るだろう。
ハルヒと共に読者の僕たちがドタバタしていた日々が懐かしい。
結局僕には七夕的な出会いは訪れなかった。サンタクロースを信じていなかった点は同じなんだけどな。
こうして、自意識と年齢が剥離していくのだな、と痛感した。

- アーティスト: TVサントラ,アニメ・サントラ,涼宮ハルヒ(平野綾),長門有希(茅原実里),朝比奈みくる(後藤邑子),畑亜貴,安藤高弘
- 出版社/メーカー: ランティス
- 発売日: 2016/07/07
- メディア: CD
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